繊維学会誌
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熱反応と比較したポリアクリロニトリルの光化学反応
中村 立子吉田 博久飛田 満彦
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1983 年 39 巻 10 号 p. T415-T420

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抄録

ポリアクリロニトリル(PAN)フィルムは紫外光の照射により茶色に着色することがわかった。IRスペクトルの観察から,その反応は熱反応と同様に複雑な反応であり, C=C, C=OやC=Nなどの二重結合の生成が認められた。しかし, UVスペクトル変化や赤外二色性の測定結果は,光反応生成物と熱反応の主生成物は異なる化学構造であることを示した。また光反応は熱反応よりも分子配向の影響が大きく,どちらの反応でも分子配向によリカルボニル基の生成が増加する。

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