繊維学会誌
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タンパク分解酵素処理シノン織物の摩擦帯電性に対する錫処理の影響
石井 穆
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1987 年 43 巻 12 号 p. 644-649

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抄録
シノン織物をタンパク質分解酵素で処理すると,繊維中のタンパク質が除去されてミクロボイドが導入されたがこの処理布は摩擦帯電性が明らかに増大した。この繊維中のミクロボイドに不溶性の錫塩を沈着させると,摩擦帯電性が防止できることがわかった。この効果は,吸湿性の大きい錫塩による織物の電導性の増大に起因するものである。さらに,この沈着した錫塩は家庭洗たくの条件による洗たく後も保持された。したがって,この帯電防止性は実用的に耐久性があると考えられる。なお,錫処理は酵素処理と同様,布の帯電性及び染色性を除く種々の物理的な性質に殆んど影響を与えないたとが確められた。
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