新規な酵素固定化用担体として,キトサンから部分N-およびO-グリコール化キトサンを合成した。このグリコールキトサンにα-アミラーゼを架橋剤としてグルタルアルデヒドを用いて包括-架橋法によって固定化した。グリコール基の置換度0.78のグリコールキトサン上に固定化したα-アミラーゼはpH6, 40°Cで20分間反応させた時,活性収率は28%であった。固定化α-アミラーゼの至適pHは6であり,生酵素のpH7に比べ,酸性側に移動した。固定化α-アミラーゼの至適温度は60°Cであり,生酵素とほぼ同じ値であった。固定化α-アミラーゼは6回のくり返し使用後も,最大活性の約80%を保持した。