抄録
工場等の大型建築物内の環境改善、省エネのためには屋根面の断熱対策が重要である。一般的に用いられている構造断熱材は、屋根材の内側から断熱材を貼り付ける工法であり、この工法は、建築物の構造上の条件、使用上の制限によって困難な場合が多い。その点、熱反射・断熱塗料は、屋根の外側からの塗装による遮熱工法であるため、施工上の制限は少なく、大きなメリットがある。本項では、セラミックバルーン技術を応用した熱反射・断熱塗料を実際の建築物屋根に試験施工し、(1)屋根の表面温度上昇(2)屋上面と天井面の温度比較により遮熱効果の評価測定を行った。