抄録
非水系セルロース溶媒であるN-メチルモルホリン-N-オキシド中において,80℃におけるセルロースの極限粘度数と重量平均分子量の関係を求めた。広い範囲の分子量を持つセルロース試料を得るために,木綿を酸加水分解した。加水分解したセルロースをアセチル化した後,セルロースアセテートを塩化メチレン―エチルアルコールで分別沈殿法により分別した。分別された各セルロースフラクションの分子量を,アセトン中で25℃において沈降平衡法により測定した。一方セルロースアセテートの各フラクションを脱アセチル化し,再生されたセルロースの極限粘度をN-メチルモルホリン-N-オキシド中において,80℃で測定した。極限粘度数と重量平均分子量の両対数プロットより,Houwink-Mark-桜田の式の定数として以下の値が求められた。
[η]=0.087 Mw0.66
(80℃,N-メチルモルホリン-N-オキシド中)
ここで,[η]:極限粘度数,ml g-1
Mw:重量平均分子量,g mol-1