日本藥物學雜誌
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鷄胎兒肺臟及ビ心室組織培養ノ生長ニ及ボス諸種藥物ノ影響ニ就テ
加門 英夫
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1928 年 7 巻 1 号 p. 86-114

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抄録
鷄胎兒肺臟及ビ心室組織培養ノ生長ニ對シ,「ヂギタリン」,「サポニン」,「モルフィン」「コカイン」,「ヒ〓ン」,「アトロピン」,「ピロカルピン」,青酸「カリウム」,亜砒酸「ナトリウム」及ビ「エチール-アルコホル」ハ一定度以上ノ濃度ニ於テ抑制作用ヲ呈ス.此生長抑制ノ度ハ培養基中ノ藥物濃度ノ増大ト共ニ愈々著シク,而シテ高濃度ニ於テハ細胞ノ新生ヲ認ムルコトナク,組織生長ハ全然阻止セラレ,組織細胞ハ速ニ變性ニ陥ル.又「ヂギタリン」及ビ亜砒酸「ナトリウム」ハ微量ニ於テ兩組織ノ生長ヲ明ニ促進ス.
組織生長ニ及ボス上記藥物ノ抑制的影響ハ「サボニン」及ビ「エチール-アルコホル」テ除キテハ,心室組織ニ於テハ肺臟組織ニ於ケルヨリモ著シ.而シテ此二藥物ノ抑制度ハ兩組織ノ間ニ明瞭ナル差ヲ認ムルコト能ハズ.又心室組織生長ノ抑制セラルルトキハ,心室組織片ノ搏動期間ノ短縮スルヲ觀ル
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