抄録
本研究の目的は,ファジィ識別システムを並列実装することによる処理の高速化である.ファジィ識別システムは,ファジィ If-Then ルールの集合で構成されており,学習用データの次元数が大きい場合にはルール数の爆発が起こり処理時間が膨大となる.さらに,学習用データ集合のサイズが大きい場合には性能評価にも計算コストがかかる.そこで,本研究では,ルール生成処理とパターン識別処理を並列化することにより計算時間の短縮を図る.まず,従来の単一計算機による実装での計算時間と学習用データの次元数,学習用データ集合のサイズとの関係を実験的に調査する.次に,並列実装したファジィ識別システムの計算時間を調査し,並列化することによりファジィ識別システムの処理時間が短縮されることを示す.