抄録
本研究では,パターン認識の精度向上を目的とし,ニューラルネットワークへの内挿ベクトル法の導入を試みる.内挿ベクトル法では,競合学習により,多次元特徴空間内にラベル付きの参照ベクトルを作成する.次に,同一ラベルを持つ参照ベクトルのあらゆる対を考え,それらを結ぶ線分上に内挿ベクトルが密に並んでいる状態を想定する.これらの内挿ベクトルの中で,テストベクトルとの類似度が最大のものを選び,そのラベルを認識結果とする.本研究では,学習データに対する誤差が十分に収束するまで学習させた階層型ニューラルネットワークの中間層を多次元特徴空間とし,内挿ベクトル法を導入する.また,学習困難なデータに外挿ベクトルを用いる改良法を提案し,更なる精度向上を試みる.乳がん患者の画像データを用いた数値実験を通して,提案システムの有効性を示す.