日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
第26回ファジィシステムシンポジウム
セッションID: ME4-1
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P300 spellerの実用性向上を目的とした信頼度に基づく自動再送要求と誤り関連電位に基づく誤り訂正に関する研究
*高橋 弘武吉川 大弘古橋 武
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抄録
P300 spellerは,考えただけで文字入力が可能となるBCIアプリケーションである.しかし,特徴量として用いるP300のSN比が小さいため,しばしば信号の加算平均が行われている.そのため,結果として文字入力の判別正答率は改善されるが,加算数を多くするほど,入力速度は低下してしまう.これに対し筆者らはこれまで,信頼度に基づく自動再送要求手法(RB-ARQ)を提案し,BCIの入力速度の低下を抑えつつ,正答率の改善が行えることを示してきた.一方,誤判別結果呈示により誘発される誤り関連電位(ErrP)を,誤り訂正に用いることができることが報告されている.そこで本稿では,BCIにおける判別性能のさらなる改善のため,RB-ARQと誤り関連電位に基づく誤り訂正の組み合わせ手法を提案する.実験の結果,これらを組み合わせることで,P300 spellerの性能を平均で40%改善できることを確認した.
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© 2010 日本知能情報ファジィ学会
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