抄録
本研究の目的は、中国語と日本語の母音の違いを、カオス解析より明らかにすることである。そこでまず、本研究では、中国語母音発話データの特徴を、カオス解析により研究する。具体的には、相関次元解析及び偽近傍法により埋め込み空間の次元を明らかにし、Takens の埋め込み手法により発話データのアトラクタを再構成する。その上で、カオス解析一手法であるリヤプノフスペクトラム解析、リヤプノフ次元解析、及び情報次元解析を行ないう。その上で、得られた結果と実際に聞こえる音としての違いとどのような関係にあるのかを報告する予定である。