日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
第28回ファジィシステムシンポジウム
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全体的傾向と局所的特徴に基づく時系列データの言葉による表現 ─ 値の変化の全体傾向や局所的特徴を用いて ─
高橋 勝稔馬野 元秀
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 1044-1049

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抄録

時系列データとは時間順に並んだ数値データのことで,例えば毎日の気温の変化など我々の身近に数多く存在している.人間はこのような時系列データを「全体的に大きく減少」というような言葉で表現することによって理解していると思われる.そこで,我々は与えられた時系列データを言葉によって表現する方法を提案してきた.時系列データを言葉によって表現する場合,全体的傾向が最も重要であるが,類似時系列の検索などを考えると局所的特徴や振動やグラフにおけるプロットの位置なども時系列データの特徴を知るために必要な表現であると考えられる.本論文では新たな特徴として各時刻間の値の差の時系列を生成し,これまでの手法を用いてその局所的特徴を言葉によって表現する.これは,周辺の増減傾向とは異なる変化をしている部分の言葉による表現である.そして,値の差の時系列を用いて期間のファジィ集合の調整を試みる.これにより従来の方法と比べると,精度は犠牲にしているが,より人間が考えるような手順で期間を決定することができると思われる.

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© 2012 日本知能情報ファジィ学会
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