p. 900-903
TsallisエントロピーはShannonエントロピーをパラメータqを用いて拡張したものである.Tsallisエントロピーを導入した,Tsallisエントロピー正則化FCM法が提案されている.この手法では,Tsallisエントロピーのパラメータqの値を決定する方法は明らかにされていない.クラスタ分布の広がりはq値に強く依存しているため,q値はクラスタ分布の広がりを調べることによって決定することができる.そこで,本研究では,q値をクラスタ毎に持たせ,その値をクラスタの広がりと関連付けることによってq値を決定する手法を提案する.数値実験により,提案手法によりクラスタの広がりが正しく求められ,かつTsallisエントロピー正則化FCM法より効果的であることを示す.