表記の凝灰岩は第三紀中新世に属するものでこれに含まれるモルデン沸石の鉱物学的性質を検討した。HarrisとBrindleyのモデルに従い格子定数を〓-valueが最低になるよう計算をした。その結果はa0=18.304, b0=20.390,C0=7.501Aとなった。X線粉末回折線では75°C加熱まで回折形が見られるがしかし格子定数の変化を調べると,温度の上昇につれて60°Cまでは格子定数は連続的に収縮する。この温度を過ぎると反対に膨張をはじめる。このことは750°C付近からすでに構造が崩壊に向っていることを示している。この事実は文献によるガス吸着能や比表面積の変化の事実と非常に良い一致を示している。