0.5-2 Kb加水圧, 300-600°Cの条件で,レキ青炭を出発物質とした石墨の合成

抄録

タートル型熱水合成装置を用いて, 1% Li₂CO₃又は2% Ni触媒の存在のもとで,レキ青炭を出発物質として石墨 (d₀₀₂=3.37 Å) を合成した。触媒の含有量は頁岩中の炭素含量に比較してほぼ同程度の量であり,実験結果を天然に応用する上で障害にならない。石炭から石墨への転移温度は, 0.5～1 kbまでは急激に上昇するが, 1 kbを越えると低下する。実験結果は,続成作用の湿度圧力範囲では,石墨の結晶化が起らないことを示している。