岩石鉱物鉱床学会誌
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日高変成帯からのカンラン石ザクロ石含有黒雲母石英ノーライトの発見
前田 仁一郎土谷 信高在田 一則小山内 康人末武 晋一池田 保夫番場 光隆大和田 正明
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1985 年 80 巻 1 号 p. 13-20

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抄録
日高変成帯南部のニオベツ川上流で標題の岩石が発見された。日高変成帯主帯では,これまで,ミグマタイト類以外にはパーアルミナスな岩石は見つかっていない。このノーライト中のザクロ石はデイサイトや流紋岩中のものと組成が類似している。斜方輝石のAl2O3,CaO量は各々,1.0-2.3%, 0.2-0.5%であり,パーアルミナスな火成岩中のものに類似している。岩石組織や鉱物の組成などの根拠から,このノーライトはパーアルミナスなマグマから940-1070°C, 4-5kbarの条件下で晶出したと考えられる。
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