岩鉱
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幌満かんらん岩体を構成する3種類のかんらん岩類の起源;上部マントルにおけるメルトの形成・分離・固結プロセス
高橋 奈津子
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1991 年 86 巻 5 号 p. 199-215

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抄録

幌満岩体は3種類の異なる起源のかんらん岩系列一とけ残り物質である Main Harzburgite-Lherzolite (MHL) 系列および各々異なるマグマからの集積岩起源である Spinel-rich Dunite-Wehrlite (SDW) 系列, Banded Dunite-Harzburgite (BDH) 系列一から構成されている。 MHL系列は岩体の大部分を占め漸移境界をもつハルツバージャイト~斜長石レールゾライトの層状の岩塊である。ざくろ石の分解物でめると考えられている輝石-スビネル・シンプレクタイトはスピネル~斜長石レールゾライト中にのみ産する。ほとんどのハルツバージャイトの中心にはシャープな境界をもつ層状のSDW系列の岩石が存在する。産状,化学組成の検討からSDW系列はMHL系列岩石から分離したメルトからの結晶集積により形成されたことが判明した。メルトの分離はクラックの形成によって引き起こされた可能性が高い。BDH系列は高Mgマグマからの集積岩であり, MHL系列にとりこまれた異質岩塊である可能性が高い。

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