遺伝学雑誌
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四倍体稻の研究
第2報 四倍体稻の個体間変異
岡 彦一
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1954 年 29 巻 1 号 p. 18-25

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抄録
1. 同質四性体稲の5品種について育成後第8代までの種々の世代における稔実率, 稈長及び出穂月日の個体間変異を観察した。一般に四倍体稲の個体間変異の幅は二倍体の個体間変異よりも大きいようである。
2. 前代のある1個体から得られた個体群を系統として, 上記の各形質の系統間変異を系統内個体間変異と比較すると, 系統間バアンスが統計上有意義である場合が多い。又前代の個体の測定値と次代系統の平均値の間に弱い相関が存在する場合が見出される。従つて個体間変異の一部は遺伝的であると考えられる。
3. しかし個体間変異は毎世代常に発生するため, 淘汰は無効のようであり, 多数個体の平均値は二倍体の場合同様に品種に固有の特性であることが認められた。又世代の経過に伴う稔実率の上昇は見出されなかつた。
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