鉱物学雜誌
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標準硝子による屈折率測定の新装置
末野 悌六
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1964 年 6 巻 5 号 p. 330-337

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抄録

 徹細結晶の屈折率を小数点下三桁目まで迅速且つ正確に測定することを目的として次の装置を考案した。1.屈折率1.46―1.85の間を略0.003の間隔をもった光学硝子128種の系列のものの粉末を製作した。2.標準硝子粉末を顕微鏡下で使用するに便利な簡単な保持装置をつくった。3.上記の保持装置とは別に標準硝子の系列のうち連続した15種のものの細片を並べて一つのデッキ硝子上に貼付して浸液の屈折率を直読し得るゲージを製作した。4.温度変化法を正確に行なうための加熱載物板を製作した。5.単一結晶片を各方向から観測して主屈折率α.β.γを測定するために結晶粒を浸液中で廻転する簡易な装置を製作した。6.観測には干渉単色フィルターを用い,又ベッケ線の観察を鋭敏にするため簡易な位相差に近い観測を行なうようにした。以上の装置を使用することによって迅速且つ再現性のよい屈折率測定を行なうことができる。

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