日本護謨協會誌
Online ISSN : 1884-0442
Print ISSN : 0029-022X
ISSN-L : 0029-022X
有機促進劑の本性に關する研究 (第5報)
有機促進劑の特異性 (第2報) オストロミスレンスキイ氏硫化劑のゴム溶液に對する行爲
島田 慶一
著者情報
ジャーナル フリー

1933 年 6 巻 3 号 p. 253-263

詳細
抄録

(1) Ostromislenski 氏硫化劑として公知に屬する過酸化ベンゾイル、ニトロベンゼン、メタ•ヂニトロベンゼン及び1:3:5トリニトロベンゼンの4種に就き其ゴム溶液の粘度に及ぼす影響を時間的並に量的に精査し此等がゴム溶液の粘度を減少する速度はC型促進劑添加の場合と同じく次式にて表示し得るを認めたり
ηtot=k•logt, k=a+bt
茲にηtoは硫化劑添加前のゴム溶液の粘度 ηtは硫化劑添加t分後の粘度にしてk, a, b等は各硫化劑に特有の恒數なり
(2) 以上の事實より Ostromislenski 氏硫化劑はゴム溶液にデボリメリーゼーションを惹起せしむると同時に或種の化學反應を併起せしむるものなるを推論せり
(3) 過酸化ベンゾイル、ニトロベンゼン、メタ•ヂニトロベンゼン及び1:3:5トリニトロベンゼン等とゴムとの化學反應に就き考察を試みたり

著者関連情報
© 一般社団法人 日本ゴム協会
前の記事 次の記事
feedback
Top