日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
ゴムとアタクチックポリプロピレンのブレンド
ゴムと熱可塑性樹脂のブレンドに関する研究 (第13報)
井本 稔箕浦 有二後藤 邦夫矢部 暉滝宮 優安藤 勇今熊 勇平劍菱 浩藪田 司郎日高 隆小室 経治田原 煕春藤 穂妻鹿 菊夫
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1966 年 39 巻 1 号 p. 4-11

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抄録

各種ゴム(NR, 1R, SBRおよびBR)と分子量のことなるアタクチックポリプロピレンとをロールブレンドし, ブレンド操作の難易および加硫物の諸性質を調べた.加硫はイオウ加硫および一部過酸化物加硫をおこなった.
その結果, (1) NR, IR, SBR, およびBRとアタクチックポリプロピレンはロールブレンドしにくい, (2) アタクチックポリプロピレンのブレンド量が多くなれば, 加硫物の表面にそれがブルーミングする. (3) 加硫物の諸性質はブレンド比と直線関係を示し, 例えば, 引張強さ, 永久伸び, 引裂強さなどは直線的に低下する. (4) 実用性からみて, アタクチックポリプロピレンのブレンド量は25%が限度で, ゴム成分としてBR, 加硫系として過酸化物加硫が最も実用の可能性が大きい. (5) アタクチックポリプロピレンの分子量の差は, ブレンド操作の難易, 加硫物の諸性質にほとんど影響しないことをみとめた.

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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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