日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
ポリスルフィドゴムの合成反応
ポリスルフィドゴムに関する研究 (第2報)
根来 健二渡辺 智之森下 薫雄
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1971 年 44 巻 5 号 p. 437-444

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抄録

エピクロルヒドリンととの間のポリスルフイド生成反応について研究した.反応系におけるNaxSyの消費の測定からこの反応は迅速かつ容易に行なわれることがわかった.90℃で反応すると生成物の分子量は大で塩素含有量はゼロである.硫化ナトリウムの代わりに多硫化ナトリウムを用いるといおう含有量の大なる生成物が得られる.反応系に対する添加剤の効果としては, エチレンジアミンを添加したとき収量が減少する例を除いて, 水酸化ナトリウム, 有機溶媒, フェノールなどの添加は生成物の収量, いおうおよび塩素含有量, ならびにこの反応速度に対して影響は小であった.EGHのほかのジハロゲン化合物に対する相対的反応性はα, γ-ジクロルグリセリンと同等であり, ついでα, γ-ジクロルアセトンより大で, さらに1, 2-ジクロルエタンより大である.

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