日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
硫黄架橋可能なアクリルゴムと1, 2-ポリブタジエンとのブレンドポリマーにおける架橋性
箕浦 有二山下 晋三山口 英昌〓谷 信三松尾 唯男橋本 健次郎筧 雅典上ノ山 悦治
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1978 年 51 巻 12 号 p. 921-928

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抄録
“硫黄架橋可能なアクリルゴム”(ADM) に1, 2-ポリブタジエン (1, 2-PB) を種々のブレンド比で加え, 架橋物の物性の変化を調べた.既に架橋剤の分配がブレンドポリマーの架橋物の諸物性に大きな影響を与えることが知られているが, 本報ではADMと1, 2-PBの純ゴム配合でのブレンドについて, 架橋剤の拡散, 移行を検討した.その結果, 架橋曲線の解析からADM相の硫黄, 架橋促進剤が1, 2-PB相に拡散, 移行することが推測された.しかしADMと1, 2-PBのブレンドポリマーの架橋物は, 高温での圧縮時のヒステリシスロス, 圧縮永久ひずみ, 膨潤度から両相は均一に架橋が進み, 通常のアクリルゴムと1, 2-PBのブレンドポリマーでは得られない物性を示すことが明らかになった.
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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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