日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
ポリ塩化ビニルとニトリルゴムの共架橋
中村 儀郎森 邦夫竹沢 力也斉藤 実
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1979 年 52 巻 9 号 p. 584-591

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抄録

PVCとNBRの均一な混練物は両者を90℃のロールで15分混練することによって得られる.この時に用いられるPVCはゼオン121のような乳化重合によって得られる粉状PVCが良い.PVC/NBR (30/70, 50/50, 70/30部) の混練物に対する6-ジブチルアミノ-1, 3, 5-s-トリアジン-2, 4-ジチオール (DB), DM, MgO及びZnO (それぞれ3, 6, 5, 4;3, 4, 5, 4;3, 4, 5, 4部) からなる共架橋配合は100kgf/cm2, 170℃, 30分のホットプレスでそれぞれTB198, 297, 275kgf/cm2, EB819, 466, 196%, Hs53, >100, >100の共架橋物を与える.最も一般的な混練物である前者の耐油性 (JIS K6301, △V) と圧縮永久ひずみ (70℃, 22h, 25%) はそれぞれ9.5%, 24%となる.この新しい架橋配合の共架橋反応性をPVC-NBR共架橋物の組成と機械的性質から検討した.

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