地理学評論
Online ISSN : 2185-1719
Print ISSN : 0016-7444
ISSN-L : 0016-7444
ニューヨーク・メトロポリタン・リージョンにおける商業機能の爆発的拡散現象について
坂口 良昭
著者情報
ジャーナル フリー

1964 年 37 巻 4 号 p. 183-197

詳細
抄録

自動車時代以後のニューヨーク都市人口のはげしい郊外化は既報の通りだが,それに刺戟されて商業機能の郊外進出もめざましい.初期は都心商店のバラバラな郊外支店として, 1950年以後は組織的な郊外商業核として進出した.そのうち大規模な商業核は商店群以外に各種の機能を附加し,東京の副都心を小型にした観がある.しかも都心から20~30kmもはなれて分布しているので,地域社会の日常生活上の核として,郊外独立化の原動力となつている.かくて,都心側は商業的に衰退傾向にあり,巻き返し政策も充分の効果はないようだ.

著者関連情報
© 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top