地理学評論
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メコンデルタにおける道路・水路の一特色
太田 晃舜
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1968 年 41 巻 3 号 p. 196-200

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抄録
1. 開発は,特にデルタ生成の方向や,低湿な地形などの制約を受けながら進展している特色を認めることができる.
2. 道路は主幹道路を中心に発達し,デルタ先端部では,デルタ発達による砂丘列の地形に順応して発展したもので,小河川の流向や集落分布からも判断される.自然堤防型地域では,道路や集落は河川の方向にそって発達し,比較的集落密度も高い地域となっている.土砂推移型地域では,道路は東北から西南方向に発達し,水陸交通の要衝ともなっている.したがって集落密度も高い.後背湿地型地域では,軍用目的から造られた水路の有効な利用と,それに沿った道路の直線的形態で集落も同型である.メアンダー型地域では,交通はもっとも複雑困難視され,集落密度も稀薄である.橋梁は大都市周辺の小河川などには存在するが,メコン本流その他大河川は,ほとんどフェリーボートによる.
3. デルタの生成方向・交道路線の密度や形態(自然型や人工型)・人ロ密度・集落密度・土地利用・行政区分などから考えて,同じデルタ上でも,中心地域の文化景観とフロンチャー地域の自然景観に分類でき,その克服や影響を認めることができる.
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