地理学評論
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東アフリカにおける赤道偏西風とその気候学的意義
中村 和郎
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1968 年 41 巻 6 号 p. 359-373

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抄録
東アフリカに発現する赤道偏西風の実態を,観測資料にもとついて明らかにし,偏西風の起源ならびに各地の天候におよぼす影響について若干の考察を行なった.
偏西風の出現頻度が高いのは1~3月と5~10月であるが,それぞれ水平および垂直方向の分布が異なる.前者は南緯15度付近の大陸上に形成される対流圏中層の低気圧と,後者は南半球の高緯度地方から北にのびる深い気圧の谷と関係がある.
1~3月の偏西風はタンザニヤ南部の降水現象と密接な関係があるらしい.しかし,5~10月の偏西風の分布と降水域とは一致しない.偏西風が発現しているとみられる地域でも,雷雨が頻発するところや,層状雲が形成されるところ,著しく乾燥するところなどがある.このような地域による天候の差異は,地形の影響そのほかを考慮することによって,ある程度矛盾なく説明される.
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