日本造血細胞移植学会雑誌
Online ISSN : 2186-5612
研究報告
血小板数を用いた非血縁ドナーから採取される有核細胞数の予測
岡田 陽介山村 武史寺本 昌弘田地 規朗河村 俊邦堀内 俊克加藤 章一郎嵯峨 玲奈前川 隆彰渡邉 純一小林 彩香大澤 有紀子小林 真一佐藤 謙木村 文彦
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2018 年 7 巻 2 号 p. 49-55

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抄録

 2007年8月から2015年11月の間に当院で骨髄採取術を行った非血縁ドナーについて,術前健診時の年齢・性別・身長・体重・血算値と骨髄有核細胞数の関係を後方視的に検討した。対象は57名で全員がドナー適格性判定基準を満たしていた。重回帰分析では有核細胞数を予測できる因子として血小板数が有意であり,この分析で得られた有核細胞数の予測式をもとに,患者体重あたりの有核細胞数2.3×108/kgを得るのに必要となる骨髄液量と血小板数の関係を求めた。体重60kg以下の患者への移植では,血小板数が比較的少ない場合でも,骨髄液量を増やすことで十分な有核細胞数の確保が可能だった。一方で体重70kg以上の患者への移植では,自己血貯血を最大量まで行ってから骨髄採取をしても,十分量の有核細胞数が得られないと予測される場合があることがわかった。血小板数の多いドナーを選定する,あるいは末梢血が提供可能なドナーを選定する,といったストラテジーが有効であろう。

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© 2018 一般社団法人 日本造血細胞移植学会
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