弘前医学
Online ISSN : 2434-4656
Print ISSN : 0439-1721
原著
弘前大学移植ユニットにおける腎移植―初期5年の経験
鳴海 俊治 村上 礼一畠山 真吾藤田 雄古家 琢也米山 高広工藤 茂将神村 典孝盛 和行嶋田 美智子中村 典雄梅原 実斎藤 久夫奥村 謙袴田 健一大山 力
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キーワード: 腎移植, 移植ユニット
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2012 年 63 巻 2-4 号 p. 136-142

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抄録

【緒言】腎移植は慢性腎不全に対する最終的な治療である.2006年に弘前大学泌尿器科,循環器・呼吸器・腎臓内科,および消化器外科による弘前腎移植ユニットが設立され腎移植が開始された.これまでの成績と将来の展望について述べる.
【対象と方法】2006年6月からの生体腎31例,献腎5例を対象とした.免疫抑制剤は抗CD25抗体を用いた導入による3剤併用にて行った.
【結果】男性25人,女性11人で平均年齢は41.8歳であった. 9症例が血液型不適合移植で,献腎移植は鷹揚郷病院で行った.平均観察期間は27.6ヶ月.急性拒絶反応は8.3%で生じた.サイトメガロウイルス血症は16.7%に見られたが侵襲性病変には至らなかった.全症例が生存中で1,3,5 年グラフト生着率はそれぞれ100%,94.7%,94.7%であった.

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© 2012 弘前医学編集委員会
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