2014 年 49 巻 p. 3-6
水稲糯品種において重要な餅生地の硬化特性を簡便に測定できる新規餅硬化性検定法について,信頼性および品種選抜への適用性を評価した.新規餅硬化性検定法による餅硬化性と,硬化性の指標となるラピッド・ビスコ・アナライザー糊化開始温度との間,および既報における白米餅生地の餅硬化性の結果との間で,それぞれ有意な正の相関関係が認められた.選抜効果を雑種集団で確認したところ,F_5とF_6の結果は有意な正の相関関係を示し,さらに後代においても任意の餅硬化性を示す品種選抜が可能であった.新規餅硬化性検定法は,個体選抜以降の世代の糯品種選抜において適用可能であると評価できた.