北海道職業能力開発大学校紀要
Online ISSN : 2436-9853
Print ISSN : 1346-4469
ISSN-L : 1346-4469
安全意識向上への取り組み
感電体験装置の開発
木村 天津郎
著者情報
研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2022 年 37 巻 p. 41-46

詳細
抄録

電気エネルギー制御科における総合制作実習課題の一つとして、安全に配慮した回路設計を学習する目的で、感電の危険性を体験できる装置の製作を行った。最大電流および通電時間は国際電気標準会議(IEC)による「感電と人体反応」に基づいて設定し、その範囲内で被験者が指を離すまで誘導電圧調整器により印加電圧を徐々に上げていく構造とした。装置はマイコンに接続され、許容される電流および供給時間の範囲を超えるとリレーを介して回路を遮断する構造となっている。感電体験装置として北海道ポリテックビジョンに展示したところ、電流と感電感覚との関係を体感できたことに対して好評価を得た。また、開発を行った学生からも安全意識形成のほか、マイコン制御の電気回路設計について学習できたことに対する喜びの感想を得ることができた。

著者関連情報
© 2022 本論文著者
前の記事 次の記事
feedback
Top