爬虫両棲類学雑誌
Online ISSN : 1883-4493
Print ISSN : 0285-3191
イシガメMauremys japonicaの個体群構造および成長について
矢部 隆
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1989 年 13 巻 1 号 p. 7-9

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抄録
1985年の5月から12月にかけて三重県桑名郡多度町古野(この)の一画でイシガメの自然個体群について調査を行ない,性比・年齢構成・体の大きさなどを調べた.
調査期間中に捕獲・標識できた個体は141頭で,雌75頭・雄64頭・性が判定できない若い個体2頭であった.したがって性比はほぼ1:1と考えられる.年齢構成は,高齢な雌が多い傾向を示したので,雌の方が雄よりも死亡率が低く,寿命も長いと推定される.また,雌の甲長の最頻値は165mm,雄のそれは95mmであり,その比は1.74:1であった.すなわち雌の方が大きく成長する.
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