抄録
本研究は、学校教育の中で児童のwell-being を高めるための基礎的資料を得ることを目的に、2 つの調査を行った。1 点目は、既存の日本人向けwell-being 尺度を児童に適用し、児童期のwell-being の特徴や、児童期と成人期とのwell-being の違いについて検証した。2 点目は、24の強みの項目の中で、児童のwell-being に影響を及ぼす可能性
のある強みは何なのか、その傾向性を探った。調査の結果、児童期のwell-being として「他者との良好な関係」「目的志向・成長実感」「精神的安定感」の3 因子が確認された。また、「好奇心」と「自制心」の強みを自己認識している児童のwell-being が高い傾向にあることがわかった。これらの調査に基づいて議論をした結果、学級担任として「他者とのつながりの構築」「好奇心を刺激する学習の充実」「認知や行動に焦点を当てた学習」を取り入れていくことが児童のwell-being を高める上では有効であると結論付けた。