日本保健福祉学会誌
Online ISSN : 2424-0036
Print ISSN : 1340-8194
18か月児の社会能力に関連する養育環境の特徴
田中 笑子篠原 亮次杉澤 悠圭童 蓮渡辺 多恵子恩田 陽子川島 悠里矢藤 優子山川 紀子Tadahiko Maeda安梅 勅江Japan Children's Study Group
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2010 年 16 巻 1 号 p. 57-66

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抄録
目的:本研究は、子どもの社会能力を構造的に評価する「かかわり指標」を用いて、18か月児の応答性に焦点をあて、社会能力に関連する養育環境の特徴を明らかにすることを目的とした。方法:対象は、18か月児とその養育者172名である。養育者に対する記名自記式質問紙および「かかわり指標」による子どもの「応答性」に対する観察評価を実施した。質問紙内容は、子どもの性別、きょうだいの有無、家族構成、経済状況、両親の年齢、教育レベル、職業、育児環境(4領域13項目)である。結果:応答性得点と育児環境について、対象属性を調整して関連を検討した。その結果、子どもの応答性と、「子どもに本を読み聞かせる機会」および「配偶者の育児協力の機会」との有意な関連がみられた。結論:家庭における適切な子どもへのかかわりや配偶者の育児協力が、18か月児の社会能力に影響する一要因である可能性が示唆された。
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© 2010 日本保健福祉学会
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