抄録
難病患者に対する障害者プランの充実に関する研究 在宅難病患者のQOLの維持・向上を図ることを目的として今後、障害者プランにより、難病患者に対するホームヘルプ等の適切な介護サービスの提供の推進が企図されることとなった。本研究は、難病患者の在宅支援のために難病のうちパーキンソン病患者143名について在宅生活における医療・福祉上の問題について分析を行なった。その結果患者は、疾患自体の進行や他の疾患をもっていることなどの問題をかかえながら生活していること、進行に伴いホームヘルパーの利用率が増加していること、さらにHohen & Yahr重症度分類のStage3から急激に訪問看護の希望が増大することが明らかになった。本研究から、1)個々の患者に対し、包括的・長期的な展望のあるケアマネジメントを構築し、2)ホームヘルパーら在宅援助者の医療・福祉に対する知識と技能を高め、疾患の早期発見やリハビリテーションを考慮した適切な日常生活援助の提供を図り、3)各専門職間の連携と社会的ネットワークを推進することが重要であるという結論となった。