抄録
統合失調症を抱えながら慢性腰痛に悩む利用者に対して、国際統合リハビリテーション協会認定のILPT(Integrated Low back Pain Technology)を用いて介入した。運動療法による介入の過程で、痛みの原因に“認知のゆがみ”が関係していることに行きついた。これらは非特異的腰痛であると考え、心理社会面へのアプローチを進めたところ改善へと向かった。今回、選択理論心理学を取り入れたILPTを採用することで夫婦関係に温かい風が吹き込み、心的ストレスを解消・痛みを軽減するに至った事例を経験したので報告する。