抄録
ICT分野の多くはソフトとハード、コンテンツ&サービスとプラットフォーム、など、システムが2つ以上の部門から成り立ち、各部門の相乗的な発展が産業競争力のために必要である。後者が比較的規格化されたサービスが求められるのに対し、映像コンテンツに代表される前者は、相対的に強く創造性を要求する。
こうした創造性が強く要求される分野への補助金給付決定業務等において、有識者等による審査委員会を設け、その審議のなかで決定されることが多い。これは公正性と公平性追求を目論んだ意思決定プロセスと考えられるが、多様性や創造性を追及する映像コンテンツ分野では、目論見と結果が逆転しやすいと考える。昨今、わが国では映像コンテンツ向けの支援制度が急拡充している。社会的な公正性・公正性と事業者の多様性・創造性インセンティブを高い次元でバランスさせる方法として、わが国ではほとんど例がない、しかし欧州では一般的な自動補助(助成)制度を考察する。