医学図書館
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ファクシミリの採用と医学図書館
その問題点をめぐって
井上 英新
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1973 年 20 巻 1 号 p. 17-22,32

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抄録
文献電送手段としてのファクシミリは, 原稿再現度に関する限りすぐにも利用できる程度まで性能が向上した。故に医学図書館協会としても, この有力な手段を具体的に検討すべき時期にきていると考える。
しかしながら, 実際の採用にあたっては, 経済性 (特にランニングコストが高すぎる), 省力性その他なお機械自体に性能改善の余地を多分に残しているほか, この新兵器を受入れようとする我々自身の側にも, 料金前納制の廃止をはじめ, 運用上に統一見解を見出す必要など, 機器の改良と平行してすすめるべき諸問題がある。
現在のところ遠距離間交信には, コスト面で実用性が零なので, さしあたり比較的近距離に位置する地区加盟館単位で試験的に採用し, 本格的利用時代へのデータ入手を試みるのは有意義な実験と考える。
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