本レポートは、モンゴル国と日本の小学校の美術教育(図画工作科)における技能指導の特徴をまとめたものである。学習指導要領や教科書をもとに、技能に視点を当て、その学習内容を比較した。モンゴル国での教科名は「美術・技術」であり、その教科書題材には、描き方やつくり方などの技術だけでなく、裁縫、野菜の調理の仕方も設定されている。技術に関する内容は、造形表現に必要な技術と、生活上必要となる技術で構成されているといえる。モンゴル国における本教科には技術に関する学習が数多く含まれており、技能の育成が重視されていることが明らかとなった。