シルクと生活を共にする人々　～絹の職人たちと文化継承の問題に触れて～

抄録

本稿はカンボジアの伝統織物であるクメール絣織りについて概説し，携わる職人の現状と課題などについて述べる。筆者は長年クメール絣織りの保存活動を続けてきた。所長を務めた女性自立センターに於ても織り方を指導し自立を支援した。職人の利潤を高め，伝統技術を保存継承するためには国内のシルク生産量を高めることが急務と考える。