医療
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頸髄損傷患者の退院に関する問題
―収容施設併設の必要性―
蜂須賀 研二野町 昭三郎大谷 清柴崎 啓一満足 駿一
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1980 年 34 巻 2 号 p. 189-192

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抄録

本院では脊髄損傷の治療に積極的に取り組んできた. 頸髄損傷に限ればこの5年間に60名が退院し, 昭和53年9月1日現在なお76名が入院中である. 脊髄損傷を取り扱う施設では本院と同様, 病棟の大半は頸髄損傷患者によつて占められつつある. 機能障害の高度な頸髄損傷患者は, 整形外科的治療が完成しリハビリテーシヨンのゴールに到達しているにもかかわらず, 社会復帰が困難であり, しだいに病院に累積しつつある. これらの患者の生活の場を確保し, さらに病院本来の機能を効果的に発揮させるためにも, 適切な頸髄損傷向けの収容施設の建設を検討する必要がある.

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