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健康成人と喘息学童の眼輪筋反射
高倉 廣喜笠木 重人中島 敏夫
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1982 年 36 巻 11 号 p. 1077-1080

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抄録
一側眼窩上神経の電気刺激による眼輪筋反射は, 刺激側にのみ出現する潜時約10msecの安定したearly reflexと, 両側に出現する潜時約30msecのやや不安定なlate reflexから成る. 眼輪筋反射は5~6才ころに完成するといわれている.
眼輪筋反射を健康成人13名と喘息学童12名で行つた.
全例に, これまであまり報告のない第三の成分がlate reflexに遅れて両側に出現していた. この電位については, 刺激条件との問題で今後に検討を残した.
early reflexの潜時, 持続時間, 振幅, late reflexの潜時, 振幅には, 健康成人と喘息学童間に有意差はみられなかつたが, late reflexの持続時間には, 健康成人と喘息学童間にP<0.001の有意差を持つて喘息学童で延長していた. これは脳幹の発達を反映していると考えた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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