医療
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サルコイドージスの経過と血清アンジオテンシン変換酵素(ACE)活性との関係について
有賀 光
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1983 年 37 巻 11 号 p. 1058-1063

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抄録
サルコイドージス患者の血清アンジオテンシン変換酵素(ACE)活性を測定し, その病変の動きとの関係を検討した.
18例中13例(72%)のサルコイドージス患者において初診時ACE値の上昇をみとめた. また本症の肺病変, 肺門リンパ腺腫脹が軽快するとともに, ACE値が低下していくことがみとめられた.
また本症は妊娠中は軽快するが分娩後に悪化する傾向があるが, ACE値の動きもその臨床的経過と一致していた.
肺野病変の悪化とともに血圧の上昇した症例, また腎不全をおこした腎サルコイドージスの症例を報告したが, これらの症例においてもACE値のうごきは臨床的経過と関連していることを知つた.
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