医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
血中テオフィリン濃度測定におけるDry ChemistryとHomogenous Enzyme Immunoassayの比較検討
福士 真佐子樋口 孝夫前田 公生海老名 清佐藤 勇黒沼 忠由樹五十嵐 勝朗永田 紀四郎
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 40 巻 11 号 p. 1028-1031

詳細
抄録
我々は, 血中テオフイン濃度をhomogenous enzyme immunoassay (EMIT法)およびdry chemistry (DC)法により測定し, 両者を比較検討した. また共存物質の影響をみるために, ヘモグロビンおよびビリルビンを添加測定した. EMIT法はエミツトテオフイリンァツセイ試薬およびエツペンドルフACP-5040を用いて測定し, DC法はセラライザー・リフレクタンスフオトメーダーにて測定した. 検体は, 6~17才の気管支喘息患児血漿で, -70℃で保存した32検体を同時測定した.
DC法とEMIT法との相関は, r=0.989と良好であつた. またDC法の同時再現性, 日差再現性および回収試験においても良好な成績を得た. 高度の溶血血漿や黄疽血漿の検体においては, テオフイリン測定値を低下させる影響が認められた. DC法は, 小児においてテオフイリン投与時のモニタリングに適していると思われた.
著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top