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甲状腺機能異常症のプロラクチン分泌におけるドーパミン作動機構の意義
佐藤 昭雄加藤 督介
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1986 年 40 巻 5 号 p. 390-393

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抄録
dopamine receptor-blocking drug metoclopramideを投与して, 甲状腺機能異常症における下垂体Prolactin分泌にご及ぼす内因性dopamineの抑制作用を評価することを試みた.
1. 甲状腺機能亢進症ではTRHに対しては低反応であつたが, MCP投与後PRLは有意に上昇した.
2. 原発性甲状腺機能低下症ではPRL値は高値でTRHに過大反応がみられたが, MCPに対してはさらに過大反応がみられた.
以上のことより甲状腺ホルモンの高値は視床下部のdopamine分泌を刺激し, 甲状腺ホルモンの低値は抑制しているものと思われる.
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