医療
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国立療養所岩木病院における小児慢性疾患患児の入退院の動向
―最近3年間の検討―
五十嵐 勝朗黒沼 忠由樹小出 信雄大竹 進成田 俊介財津 吉和中道 靜郎秋元 義巳村川 周子岩滝 弘子佐藤 勇船水 房子
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1988 年 42 巻 11 号 p. 1084-1087

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抄録
国立療養所岩木病院における小児慢性疾患患児の最近3年間の入退院の動向を検討した. 対象数は177名で疾患の発生頻度, 対象年令などから喘息, 腎疾患, それ以外をその他の疾患と大別すると各々約1/3ずつであつた. 年別の入院疾患数は喘息, 腎疾患は横ばい, その他の疾患が'86年が多く, '87年が少なく, 一方退院は喘息が年々増加していた. 入院の月別では, 4, 8月が多く, 退院は3, 8月が多かつた. これは隣接する養護学校の学期との関係であることが推察された. 喘息に関し紹介してくれた医療機関は公私立病院と開業医が, 腎疾患に関しては弘前大学と公私立病院が大部分であつた. 退院後の経過観察は喘息, 腎疾患, その他ともに岩木病院が約75%以上であつた. 今回の分析から入院患児の軽症化, 入院期間の短縮, 新入院以上に退院患児数が多い傾向にあることがわかつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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