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手術不能消化器癌に対する免疫賦活剤(レンチナン)投与の臨床的検討
竹崎 英一香川 和徳大森 仁也高石 健司野間 興二
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1988 年 42 巻 7 号 p. 586-590

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抄録
手術不能消化器癌9例(肝細胞癌5例, 胆管癌1例, 膵癌2例, 胃癌1例)に化学療法剤と免疫賦活剤としてレンチナンを投与し, 主として免疫学的指標を参考とした臨床的検討を報告した. 効果の認められた症例は2例であつた. レンチナン投与によつて, リンパ球サブセツトのOKT4の上昇, OKT8の低下, OKT4/OKT8の上昇が認められ, レンチナンがこれら末期消化器癌に対してimmunomodulatorと作用していることが示された. また, 治療効果の認められた2例では, NK細胞活性の高値維持, 上昇する傾向を示し, 免疫賦活剤のNK細胞賦活が癌の予後に重要な影響を有することが示唆された. NK細胞活性とLeu 7, Leu 11は平行した変化を示したが, NK細胞活性が両者のいずれを強く反映しているか判定が困難であつた. 肝細胞癌では癌の治療と同等に基盤にある肝硬変のコントロールが生存日数に強く影響を与えることが示唆された.
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© 一般社団法人国立医療学会
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