医療
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下顎骨化骨性線維腫の4症例
尾崎 正之割田 雄司石崎 勤曽田 忠雄
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1991 年 45 巻 1 号 p. 86-89

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抄録
昭和55年4月から平成1年3月までの9年間に, 下顎骨化骨性線維腫4例を経験した.
1) 患者は全例女性で, 年齢は25歳から50歳, 平均年齢36.5歳であった.
2) 初発症状は3例が無痛性腫脹, 1例が違和感であった.
3) 発生部位は3例が小臼歯部から下顎角部の範囲, 1例が前歯部から小臼歯部の範囲であった.
4) X線所見は2例は境界明瞭な透過像の中に不透過像が混在する定型的な所見を示したが, 他の2例はあまり境界が明瞭でなく, 骨異形成性疾患との鑑別が困難であった.
5) 症状を自覚してから来院までの期間は最短6ヵ月, 最長10年, 平均4年2ヵ月であった.
6) 手術法は3例が下顎骨区域切除, 1例が辺縁切除であったが再発はみられない.
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© 一般社団法人国立医療学会
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