医療
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骨の健康を守る
―寝たきり老人にならないために―
藤田 拓男
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1991 年 45 巻 12 号 p. 1127-1131

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抄録
寝たきり老人は我が国では正確な統計は得られていないが数十万人を数え, 国民の健康と医療経済の上で大きな問題である. 骨粗鬆症は, 脳血管障害に次いで, その主要な原因であり, 大腿骨頸部骨折等の合併症が特に危険である. したがって骨粗鬆症を有効に予防し治療することは寝たきり老人にならないための第一歩である. 二重エネルギー吸収法や超音波法で骨量を測定し, カルシウムの充分な摂取や適当な運動によってピーク・ボーン・マスを高め, 又中年以後ことに女性の骨量減少を予防することが必要である. すでに発生した骨粗鬆症に対する治療としては, カルシウム, エストロゲンによる予防的治療, 腰痛に対するカルチトニン及びその誘導体による小量間歇療法, さらに活性型ビタミンD, イプリフラボンによる経口治療があり, これらの組合せにより大部分の例で有効な治療を行うことができる.
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© 一般社団法人国立医療学会
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