抄録
国立病院のネットワークを利用し, どの病院でも施行可能な原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニング法を確立するための研究を行った. 3ヵ月間(平成元年10月中旬から平成2年1月中旬), 4ヵ所の国立病院において検査された高カルシウム検体についてHS-PTHを測定し, 原発性副甲状腺機能亢進症の発見頻度を調査した. 次に翌年の3ヵ月間(平成2年10月中旬から平成3年1月申旬), 6ヵ所の国立病院において測定された高カルシウム検体を対象に, (Cl-90)/P比を用いそ原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングを行った. 原発性副甲状腺機能充進症を(Cl-90)/Pを用いてスクリーニングした結果は, 高カルシウム症例すべてについて且S-PTHを測定して原発性副甲状腺機能亢進症を検出した場合と同じで, 三ヵ月間で2.5例であった. また(Cl-90)/Pを用いることで調査対象を22.0%に限定することができた. 以上より, 原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングに(Cl-90)/P比をもちいる方法は, 簡単で効率的であり, 実地上有用と思われた.