医療
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シスプラチン坐剤の調製とその臨床評価
松久 哲章坂本 聡宮武 忠司千葉 丈日浦 昌通森脇 昭介浦山 日出夫
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1994 年 48 巻 8 号 p. 612-616

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抄録

近年, 子宮頸癌に対し局所化学療法の有用性がいくつか報告されている. 我々は市販のシスプラチン注射液を減圧蒸留して得られた原末を用いて, 膣坐剤および頸管坐剤を調製し臨床応用を誠みた. 坐剤の薬剤学的検討において, 重量偏差試験から膣坐剤1316.3±20.1mg, 頸管坐剤236.1±1.9mgを示し, 高速液体クロマトグラフ法による含量試験では, 膣坐剤9.67±0.39mg, 頸管坐剤10.92±0.18mgを得た. 各試験のC. V.値は良好であった. また膣坐剤の3分割における坐剤内部の含量均一性の検討より, 調製時の十分な品質管理の必要性が示唆された. 臨床では, 膣坐剤の局所投与により扁平上皮癌の表層部に限局して, 組織学的変化がみられ, 副作用においては全身的なものはなく, 膣粘膜の発赤, 〓爛等局所的であった.

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© 一般社団法人国立医療学会
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